「家の中だけ電波が悪い…」原因は窓ガラス(Low‑E複層ガラス)かも
新築やリフォーム直後に「家の中だけスマホのアンテナが減った」「中古マンションに引っ越したら、窓を閉めると急に通話が途切れる」──こんな症状が出ているなら、原因はキャリアや端末ではなく、住宅の窓ガラスにある可能性があります。
実は私の実家もリフォームをしたら急にスマホの電波が入らなくなってしまったと言っていて、原因を調べていたら遮熱ガラスが影響していそうということで、窓を開けたら・・・バッチリ入るようになりました。後述しますが、これは楽天モバイルだけで起きる話ではなく、近年普及している5Gの電波は関わらず影響を受けやすいものです。
近年の戸建て・マンション・リフォーム済み物件では、断熱・遮熱性能を高めるためにLow‑E複層ガラス(遮熱ガラス/断熱ガラス)が採用されるケースが一気に増えました。新築だけでなく、築年数の経った中古住宅でも、窓交換や大規模修繕でLow‑Eガラスに入れ替えられていることが多くなっています。
実はこのガラスに使われる金属膜(Low‑E膜)が、屋外から入ってくるスマホ電波を反射・減衰させてしまい、結果として室内の電波状況を悪化させることがあります。
「外ではつながるのに、室内だけ弱い」なら要注意サイン
次のような状態に心当たりがあれば、窓ガラスが原因の電波減衰を疑ってみましょう。新築・中古、戸建て・マンションを問わず起こり得る症状です。
- ベランダや庭、共用廊下ではつながるのに、室内に入ると急に電波が弱くなる
- 窓際では通話できるが、部屋の中央や奥に行くと通話が切れやすい
- 窓を閉めると通信速度が落ち、開けると改善する
- 新築・リフォーム・大規模修繕後に、電波の不安定さが目立つようになった
この記事でわかること|楽天モバイルの自宅対策までまとめて解説
この記事では、遮熱ガラスが電波に影響する仕組みをわかりやすく整理したうえで、特に楽天モバイルを自宅で快適に使うための現実的な対策を詳しく紹介します。戸建てでもマンションでも、基本的な考え方は共通です。
- Low‑E複層ガラス(遮熱ガラス)がスマホ電波を弱める理由
- 全キャリア共通の課題と、楽天モバイルで影響が出やすいケース
- Rakuten Link × Wi‑Fi、Rakuten Casa、Wi‑Fi通話の具体的な使い分け
- 新築・中古問わず、入居前にできる電波チェックと「通信設計」のポイント
「家の性能を上げたら、なぜかスマホが使いにくくなった…」というお悩みも、原因と対策を知っておけば十分にケア可能です。まずは、あなたの家の窓が電波環境にどう関わっているのかから整理していきましょう。
Low‑E複層ガラス(遮熱・断熱ガラス)がスマホ電波を弱める仕組み
新築・中古・リフォーム後に「室内だけ圏外気味」になるワケ
新築やリノベーション、マンションの大規模修繕、窓だけ交換するリフォームなどを機に、屋内でスマホの電波が急に弱くなるケースは珍しくありません。その原因として代表的なのが、断熱性能を高めるために採用されるLow‑E複層ガラス(遮熱ガラス/断熱ガラス)です。
Low‑Eガラスは省エネ性能の向上を目的に、新築の戸建て・マンションだけでなく、築古マンションの窓改修や戸建てリフォームでも広く使われるようになっています。その結果、「築年数は古いのに、最近になって室内の電波が悪くなった」という事例も見られるようになりました。
Low‑E複層ガラスの基本|金属膜の“見えないコーティング”がポイント
Low‑E複層ガラスとは、複層ガラスの内側にごく薄い金属膜(例:銀、酸化スズなど)をコーティングした窓ガラスのことです。この金属膜が、太陽光のうち赤外線(熱)を反射・抑制し、夏の暑さ・冬の寒さを軽減してくれます。
電波が弱くなる理由|金属膜が電波を“跳ね返す・吸収する”から
スマホの電波も、赤外線と同じく電磁波の一種です。Low‑Eガラスの金属膜は熱だけでなく、携帯電話の電波も反射・吸収して減衰させてしまうことがあります。
その結果、窓が大きい家や全面ガラス張りのマンション住戸ほど、窓面が本来の“電波の通り道”ではなく“電波の壁”になりやすく、屋外では電波があるのに屋内へ入りにくいという状態が起こります。
こんな条件で症状が出やすい|窓の多い間取り・高気密住宅・マンション
- リビングなど大開口の窓があるのに、窓際でも電波が弱い
- 屋外に出ると一気に電波が改善する(屋内でのみ減衰している)
- 端末表示が「1本」と「圏外」を行き来し、通話やデータ通信が不安定
- タワーマンションや高層階で、ベランダでは入るのに室内奥は極端に弱い
遮熱タイプ/断熱タイプの違いと共通点
Low‑Eガラスには主に遮熱タイプと断熱タイプがあり、金属膜の構成やコーティング位置は製品によって異なります。ただし、いずれも金属膜が関与するため、一般的な単板ガラスと比べると電波が通りにくい傾向がある点は共通です。
影響の目安|減衰dBと「窓を閉めると圏外」になる理由
どのくらい電波が弱くなる?ガラス別の減衰イメージ
新築・中古を問わず、Low‑Eガラスの建物で「室内だけ電波が弱い」と感じる場合、原因のひとつが窓ガラスによる電波の減衰(dB)です。ガラスの種類によって、電波の通りやすさは大きく変わります。野村総研や九州工業大学がそれぞれ調査データを公表してるのですが、下記のような影響を受けます。
- 一般的なフロートガラス:1〜3dB(体感ではほとんど影響が出にくい)
- Low‑E複層ガラス(遮熱ガラス等):10〜30dB(条件次第で圏外レベルまで落ちることも)
dBの増加=電波の弱まり方を示す指標
dB(デシベル)は「どれくらい電波が弱くなったか」を表す単位です。ざっくり言うと、数値が大きいほど電波が通りにくい状態になります。
- 20dBの減衰:電波の強さが約1/100
- 30dBの減衰:電波の強さが約1/1000
屋外で十分な電波が入っていても、室内側では通信に必要な“余力(マージン)”が一気になくなるため、通話やデータ通信が不安定になりやすくなります。
「窓を閉めた瞬間に圏外」になる典型パターン
Low‑E複層ガラスは、遮熱・断熱のために金属膜(Low‑E膜)を使用しています。この金属膜が電波を反射・吸収しやすく、室内へ届く電波を大きく減衰させます。
その結果、次のような現象が起きやすくなります。
- 窓を開けると電波が入るのに、閉めると急に電波が落ちる
- 部屋の奥に行くほど圏外になりやすい(窓から遠いほど不利)
- 窓際でも端末の向き・立ち位置でアンテナ本数が変わる
減衰をさらに悪化させる「組み合わせ要因」
窓ガラスだけでなく、家やマンションで使われるさまざまな部材が重なることで減衰が積み上がり、体感として一気に悪化することがあります。
- 金属製の玄関ドア:電波を通しにくく、屋外電波の“入口”を減らす
- 金属メッシュの網戸:条件によっては電波を遮る要因になる
- アルミ樹脂複合サッシ・金属フレーム:窓まわりでの反射・減衰を助長
- 鉄筋コンクリート造(RC造)の壁・スラブ:マンションで電波を通しにくい大きな要因
つまり「屋外では問題ないのに、窓・ドアを閉めると圏外」という症状は、Low‑Eガラスの金属膜+金属部材+構造体の組み合わせで起きる典型的なパターンです。
全キャリア共通の課題|5G時代の住宅と周波数特性
屋内の電波が弱くなる現象は、楽天モバイルだけの問題ではありません。ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルのいずれでも、現代住宅や改修済みマンションの仕様によっては「家の中だけ圏外・アンテナが減る」といった状況が起こり得ます。
5G時代のジレンマ|「高性能な家・マンション」ほど電波が入りにくい
近年の新築・高断熱住宅や、断熱改修済みの中古住宅・マンションでは、断熱材の強化や高気密化に加え、窓にLow‑E複層ガラス(遮熱ガラス)を採用するケースが増えています。これらは冷暖房効率を高める一方で、建物全体が電波にとって“通りにくい構造”になりやすいのが実情です。
- 高気密・高断熱:外気を遮る設計=外からの電波も入りにくい
- Low‑E複層ガラス:金属膜が電波を反射・減衰させやすい
- 鉄骨・RC造・金属サイディング・遮熱シート:金属素材は電波を遮りやすい
周波数が高いほど「障害物に弱い」──サブ6GHz帯は影響大

モバイル通信は一般的に、周波数が高いほど直進性が強く、壁や窓などの障害物で減衰しやすくなります。5Gでよく使われるサブ6(Sub‑6GHz)の帯域は、窓・壁の影響を受けやすく、屋内に入り込んだ時点で電波がかなり弱くなりがちです。
具体例として、次のような帯域が屋内で弱く感じられることがあります(エリアや端末、基地局の距離で変動)。
- 1.7GHz帯:4Gで広く利用される中核帯域
- 3.5GHz帯:5Gの主要帯域のひとつ
「キャリア差」よりも「住宅・マンションの条件」の影響が大きい
「特定キャリアだけつながらない」と感じても、原因はキャリア固有の問題というより、高性能住宅・改修済みマンションの建材・窓・構造と周波数特性の組み合わせで起きているケースが少なくありません。
とくにLow‑E複層ガラスを含む新築・リフォーム・大規模修繕直後は、屋内電波が弱くなる条件が揃いやすいため、通信対策を考慮しておくことが重要です。
Band 3(1.7GHz)とプラチナバンド(700MHz)の違い
Band 3(1.7GHz)は「屋内で減衰しやすい」傾向
楽天モバイルの主力帯域は1.7GHz帯(Band 3)です。一般に、周波数が高いほどデータ容量を確保しやすく速度面で有利になる一方、建材による減衰の影響を受けやすくなるという性質があります。
Low‑Eガラスは金属膜によって外気の熱を遮る設計のため、同時に電波も通しにくくなります。その結果、次のような現象が起きやすくなります。
- 屋外では問題ないのに、室内に入るとアンテナが急に減る
- 窓際はつながるが、部屋の中央・廊下・洗面所で圏外になりやすい
- 通話はできても、データ通信が不安定(ページが開かない・速度が極端に遅い)
プラチナバンド(700MHz/Band 28)の拡大で改善に期待
一方で楽天モバイルは、プラチナバンド(700MHz帯/Band 28)の提供を開始・拡大しています。700MHz帯は、電波が回り込みやすく、壁や窓などの障害物を比較的通り抜けやすい特性があるため、屋内のつながりやすさ改善が期待できます。
ただし、プラチナバンドはエリア整備の進捗や建物周辺の基地局状況によって体感が大きく変わります。現時点で屋内が不安定な場合は、後述のRakuten Casaなどの対策を併用することで、より安定しやすくなります。
対策①|Rakuten Link × Wi‑Fiで屋内通話・メッセージを安定化
Low‑E複層ガラス(遮熱ガラス)を採用した戸建てやマンションでは、窓の金属膜が電波を反射・減衰させ、室内でスマホの電波が弱くなることがあります。そんな環境でまず試したいのが、「Rakuten Link」×「自宅Wi‑Fi」の組み合わせです。
電波が弱くても「Wi‑Fi経由」で通話・SMSができる
Rakuten Linkは、携帯回線の電波状況に左右されやすい屋内でも、Wi‑Fiを使って通話・メッセージを送受信できるアプリです。自宅に光回線やホームルーターがありWi‑Fiが安定していれば、窓ガラスや建物構造の影響を受けにくくなります。
また、Rakuten Linkからの国内通話は0円対象です(ナビダイヤル等の一部番号は対象外)。「家の中だけ通話が途切れる」「声が聞こえにくい」といった悩みの改善に直結します。
具体的な改善イメージ
- リビングで1〜2本しか電波が立たない家でも、Wi‑Fi接続中は通話が安定しやすい
- 窓際・2階やベランダ側でしか繋がらなかったのが、室内全体でメッセージ送受信がスムーズになる
- 電波や弱くても、Wi‑Fi経由なら通話できる」状態を作りやすい
快適に使うための設定・環境のコツ
- Wi‑Fiは5GHz帯を優先(SSIDが2つある場合は5GHz側を選択)。混雑しやすい2.4GHzより安定しやすいケースがあります。
- Rakuten Linkの権限(マイク・通知など)をすべて許可し、バックグラウンド動作を制限しない設定にしておく。
- 省電力設定でアプリが止められると着信に影響することがあるため、バッテリー最適化の対象外に設定する。
- Wi‑Fiルーターは住戸の中心・少し高めの位置に設置し、壁や家電の影響を避ける。必要に応じてメッシュWi‑Fiや中継機でカバー範囲を広げる。
対策②|屋内小型基地局「Rakuten Casa」で自宅に電波を作る
Low‑E複層ガラス(遮熱ガラス)や断熱材、RC造の壁の影響で屋内の電波が弱い場合は、屋内小型基地局「Rakuten Casa(楽天カーサ)」の導入も有効です。自宅の固定インターネット回線につなぐことで、家やマンションの一室に楽天回線の電波(屋内用セル)を“自前で”作ることができます。
Rakuten Casaで改善できるシーン
- リビングは電波が入るのに、寝室・書斎だけ圏外になる
- 窓際はOKだが、家の中心部やマンション内側の部屋で電波が極端に弱い
- 新築・リフォーム・大規模修繕後に、楽天回線だけ急に弱くなった(遮熱ガラス等の影響が疑われる)
導入前に確認したい3つの条件
- 自宅の固定回線(光回線など)があること:Rakuten Casaはインターネット回線経由で基地局機能を提供します。
- 対応ルーター/LAN環境であること:接続要件があるため、利用中の機器が条件を満たすか事前確認が必要です。
- 設置スペースと電源が確保できること:常時稼働のため、コンセント近くに余裕を持って設置します。
設置のコツ|電波を家全体に広げるポイント
- 住戸の中心付近に置く:端に寄せると反対側の部屋が弱くなりがちです。
- なるべく高い位置(棚の上など)に設置:床置きよりも見通しが良くなりやすいです。
- 家電や金属物の近くを避ける:電子レンジ周辺や金属ラックの内側などは避けると安定しやすくなります。
申込み方法
Rakuten Casaの申し込みには、まず楽天モバイルに「電波改善・調査依頼」を依頼するところからスタートします。下記公式ページを参考をしてください。
https://network.mobile.rakuten.co.jp/area/rakuten-casa/
まとめ|電波が悪いと感じたときは、エリア以外の原因を探ってみる
新築・中古・マンション・戸建てを問わず、リフォームや大規模修繕後に「室内だけスマホの電波が弱い」と感じる場合、原因は端末やキャリアではなく、Low‑E複層ガラス(遮熱ガラス)の金属膜が電波を反射・減衰させているケースがよくあります。これは高断熱住宅や改修済みマンションほど起きやすい、物理的に自然な現象です。
楽天モバイルで影響を感じやすい理由
室内の電波環境は全キャリア共通の課題ですが、楽天モバイルは利用環境・周波数帯の特性によって、窓を閉めた途端に圏外/1本になるなどの変化が目立つことがあります。だからこそ、屋内対策を前提に使うことで、満足度を大きく高めることができます。
Wi‑Fiと楽天回線の併用がもっとも効率的
遮熱ガラスで屋内電波が弱くても、通信の入口を「モバイル回線」から「Wi‑Fi」に切り替えるだけで、体感は大きく改善します。具体的には、屋内=Wi‑Fi(通話・データ)/屋外=楽天回線(データ無制限の強み)という使い分けが現実的で、楽天モバイルのメリットを取りこぼしにくい方法です。
今すぐできる3つの対策(優先度順)
- Rakuten Link × Wi‑Fi:自宅Wi‑Fiにつないで通話・メッセージを安定化(対象番号の通話無料を活かしやすい)。
- Wi‑Fi通話(端末設定):通話が不安定なときの保険として有効(対応端末・設定状況を確認)。
- Rakuten Casa(小型基地局):Wi‑Fi環境が弱い/家全体で圏外になりやすい場合の根本対策。
具体例|こんな状況ならこの対策がおすすめ
- 窓際では入るが、部屋の奥で通話が切れる → Rakuten Link × Wi‑Fi+必要に応じてWi‑Fi通話。
- Wi‑Fiはあるが、2階や奥の部屋・マンションの内廊下側の部屋で電波が弱い → Wi‑Fiルーター位置の見直し+メッシュWi‑Fi/中継機を検討(そのうえでLink運用)。
- Wi‑Fiを整えても家全体が圏外に近い → Rakuten Casaの導入を検討。
安心して使うためのチェックポイント
- 入居前・引越し前に室内の電波を確認する(窓を開けた状態/閉めた状態、1階/2階、部屋の奥で比較)。中古物件の内見時にも試しておくと安心です。
- 自宅Wi‑Fiの品質を先に整える(速度だけでなく、家全体での安定性を重視)。
- 「圏外=不具合」と決めつけず、住まいの仕様を前提に設計する(遮熱ガラス・断熱材・外壁材・構造で差が出る)。
「窓を閉めると圏外かも…」と不安でも、屋内をWi‑Fi中心に切り替えるだけで、日常のストレスは大きく減らせます。新築だけでなく中古物件やマンションでも、対策を前提に運用すれば、最新住宅仕様の快適さと楽天モバイルの強み(通話・データ)をムダなく活かすことができます。

自己紹介
やま / 入社10年目楽天社員 / 東京在住
こんにちは!楽天に入社して10年、主にEコマース関連の事業に携わっています。みなさまにより良いサービスを届けられるよう日々奮闘しています。
ここのブログでは、楽天モバイルのお得な情報や便利情報、気になる疑問についてさまざまな角度からお伝えできればと思います。楽天モバイルのスマートフォン片手に日本中の楽天モバイルの店舗巡りもしていますので、各店舗について詳しくご紹介します!(これまでに200店舗以上訪問しています!)